住宅ローン特則
民事再生は、自己破産のように家などの財産を失うことなく行える債務整理ですが、住宅ローンに対しては適用することができません。
そのため、一時的に返済を停止することはできるものの、再生計画が決定すると以前と同様に返済していくことになります。
このようなときに有効なのが住宅ローン特則で、民事再生の申立ての際に申請すれば、住宅ローンの支払い期限を延長したり、一括請求を待ってもらうことができます。
これはあくまで、支払い期限を延ばすことで毎月の返済額を少なくするというもので、債務が減額されるわけではありません。
一般的に期限の延長は10年以内とされ、70歳までに完済しなければいけません。
ですが、債権者の同意があれば10年以上の延長や70歳を超えての返済も可能となります。
ただし、住宅ローン特則の適用には、住宅ローンを担保にするための抵当権が住宅に設定されていることや建物の床面積の2分の1以上が居住用であるなどの条件があります。
また、手続きは容易ではなく、個人で申請するのは困難なため、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。